社長の仕事はお金を循環させること

 

 

 

 

 

 

 

当時社員数は200名ほどのIT企業。

今は400人を超えたらしい。

社長は、見た目派手、遊び方派手、従業員からは兄貴のように慕われるような存在。

一言で表現するとカリスマである。

 

とにかく売上をつくること、お金を集めることに非常に優れていた。

売上をつくる

お金を集める

シンプルすぎるほど、ビジネスの原点だと思う。

これを社長が行うことには賛否両論あると思うが、圧倒的な新規開拓力と資金調達力がある社長を目の当たりにすると、ただただ感服する。

 

同時に、社員研修の充実に力を入れて、様々な投資をしていた。

とても楽しそうにビジネスをしていた印象がある。

お金がキレイに循環して利益がでている会社。

こういう会社は強い。

税理士まかせにせず会社の数字を把握している

 

 

 

 

 

 

 

当時、売上は10億ほどだったが、決算の事前打ち合わせの際に、100万円の粗利のズレを指摘されたことがある。

結果として、諸事情により100万円ズレていたのだが、社長が会社の数字を、かなりの精度で把握していることが分かった。

 

そして、P/L(損益計算書)と同時にB/S(貸借対照表)のつくりを意識していた。

一例を挙げると、交際費の話がある。

交際費が800万円を超えると、超えた部分は経費にはならない。

そのときの社長の言葉が、

「純資産減るってことですよね」

一瞬止まってしまった記憶がある。

 

交際費の話をしていて、純資産が減るという言葉が出るだろうか。

今のところ聞いたことがない。

これは完全にB/S(貸借対照表)を意識しているということ。

 

交際費が800万円を超えると超えたぶんは経費にならない P/L(損益計算書)の話

税金が増える P/L(損益計算書)の話

利益が減る P/L(損益計算書)の話

純資産が減る B/S(貸借対照表)の話

 

B/S(貸借対照表)を意識しているということは、会社の状況を把握しているということ。

 

総じて言えることは、会社の数字を税理士まかせにしていないということ。

ほぼ完璧に自分たちで把握している。

では、税理士の仕事は何だろう。

節税である。

徹底的に節税するが脱税はしない

 

 

 

 

 

 

 

 

徹底的に節税するが脱税はしない。

これは、実はかなり難しい。

一般的に世にでている節税は当然やりつくしているからである。

 

組織再編スキーム、投資スキーム、様々なことを節税と結びつける。

しかも本人たちは楽しみながら。

ここがミソである。

節税の提案を税理士がするというよりも、社長が描いている節税イメージを具現化するためのサポートをしていた。

 

そのため、「法律ではこうなっています」という答えはできない。

そんなことは分かっているからである。

だからどうするという話をして、できる限りアクションを起こせるようにする必要がある。

黒を白にはできないが、グレーを白にするための導線づくりをすることはできる。

 

税金について、税務署の調査官ではなく、社長と何度も議論するのも不思議な感覚である。

議論をしていて感じたことは、社長は税金の詳細を知っているわけではないが、全体像を理解しているということ。

税金の全体像とビジネスを紐づける勉強は税理士の受験勉強ではしない。

税金の枝葉の部分を知っている税理士よりも、税金の全体像を把握している社長のほうが税金コンサルをできるのではないかと思ってしまったことがある。

こういうのは、むしろセンスの問題なのかもしれない。

 

そして、徹底的に節税をやり切るからこそ、税金計算後に高いと言われたことは一度もない。

キレイごとや正論ではなく、納税しなければ会社にお金は残らないという仕組みを受け入れているのだろう。