日本は、税金を払わないとお金が残らない仕組みになっています。

お金を残したいなら、税金を払うしかないのです。

そこで、ただ払うのではなくて、「有効」な節税をしましょう。

税金を減らしたいあまり、経費を無理矢理つくるとお金がなくなります。

節税してお金がなくなる。

これでは本末転倒です。

節税をするには、まず優先順位の高いものを漏れなく行います。

その次に、その時点の状況に応じて行います。

さらに税金を減らしたい場合は、長期で計画を立てます。

お金を減らさずに税金を減らす

お金を減らさずに税金を減らすことが、第一優先です。

まずは、この節税を漏れなく行いましょう。

未払を漏れなく計上

まだお金を支払っていないけど、支払うことが確定している場合は、経費にすることができます。

3月決算の場合、支払は4月でも3月分のサービスは3月の経費にします。

忘れずに集めましょう。

・月末締め翌月払いの経費

・社会保険料の会社負担分

・カードで支払った経費

・口座振替になっている経費

・締め日以降の給料

など注意しましょう。

回収できない売掛金の整理

売掛金などで回収できないことが確定している場合には、貸倒れとして全額経費にすることができます。

回収できない売掛金が残っていると、会社の適正な支払能力が分からなくなります。

貸倒れ処理をするには、催促をした記録、内容証明の記録など証拠が必要です。

捨てる

商品や機械・備品など不要な資産があれば廃棄します。

廃棄した時点の、資産の金額が経費になります。

減税制度

所得拡大促進税制、中小企業の減税制度などを、漏れなく行います。

ほとんどの減税制度には条件があります。

条件を満たす場合にのみ、減税することができます。

決算月になってから検討しても、条件を満たさず減税できないことも多々あります。

期の始めと期の途中で、顧問税理士と打ち合わせをしましょう。

顧問税理士がいない場合は、単発の相談をして、節税の条件を満たすプランを考えてもらいましょう。

お金を減らして税金を減らす

税金は減るけどお金も減るのが、このタイプの節税です。

必要以上の節税をしすぎてお金がなくなるのは、このタイプの節税を優先してしまうためです。

その時の状況に応じて、使うかどうかを決めます。

出張手当

旅費規程をつくって、出張手当を支払うと経費になります。

出張手当は、個人に税金がかかりません。

会社にとっても、個人にとっても節税になります。

社宅

会社名義で契約して社宅とした場合、家賃の20%~50%を個人負担、残りを会社負担とすることができます。

社宅の家賃全額を会社が支払い、20%~50%を個人から徴収します。

個人負担分は、給料から天引きするケースが多いです。

年払いする(短期前払費用)

家賃や保険料などを年払いの契約にして1年分支払うと、1年分の経費を一気に計上することができます。

しかし、翌期以降も同じように年払いをするので、資金繰りが厳しくなる可能性があります。

翌期以降も年払いするので、節税効果があるのは、最初の1年だけです。

突発的に多額の利益がでた事業年度で活用します。

中古資産の減価償却

代表的なものは車です。

新車で購入した場合、6年間に渡って経費にします。

購入した年は月割りをするので、仮に決算月に新車を購入した場合、経費にできるのは、

72分の1の金額です。

中古で購入すると、経費にできる金額が増えます。

4年落ちの車ならば、1年で経費にすることも可能です。(当期の決算月に購入したならば、当期に1ヶ月分、来期に11ヶ月分経費にします)

大前提として、事業用で使用することを忘れないでください。

備品の購入

購入する予定のものがあれば、前倒しで購入する手もあります。

1個あたり30万円以上するものは、全額を経費にすることはできません。

決算賞与

決算月に賞与を支払うと、全額経費になります。

支払は翌月までにするのが、経費にする条件です。

社員旅行

経費にする条件があります。

・役員のみの旅行はダメ

・従業員の参加割合が50%以上

・金銭で支給はダメ

・4泊5日以内

お金が一時的に減って税金を先延ばし

お金が一時的に減るけど、将来戻ってくる。

税金も一時的に減るけど、将来支払うことになる。

これは、将来の出口対策をしっかりと検討して行うと、節税効果を発揮します。

小規模企業共済

会社ではなく、個人向けの制度です。

小規模の個人事業主や会社役員が対象です。

掛金を支払っておいて、退職時にお金をもらうというものです。

掛金は月7万円までなので、年間で84万円。

これが全額経費となります。(厳密には所得から控除します)

12月に年払いすることもできます。

掛金は退職金として受け取るか、年金として受け取るかの選択ができます。

掛金を支払うときも、共済金を受け取るときも、税金が優遇されます。

ただし、20年未満の解約は元本割れします。

掛金の満額を受け取るためには20年以上継続する必要があります。

中小企業倒産防止共済

取引先が倒産した場合、掛金総額の10倍まで融資を受けることができます。

同時に節税効果もあります。

掛金は年間で240万円まで支払うことができて、全額経費になります。

掛金の上限は800万円です。

最初に支払ってから40ヶ月以上経過すれば、解約したときに掛金の全額が戻ってきます。

一時的にお金を支払うけど、将来全額が戻ってくることになります。

ただし、解約して戻ってくるお金は、収入として計上するので、解約時点で税金がかかります。

解約するときの対策をうまく立てられれば、効果は大きいです。

保険

有効な保険もあるので検討の余地があります。

しかし、あくまでも税金を支払う時期を先延ばしにするだけなので、将来多額の税金が発生します。

出口対策をしっかり計画する必要があります。

保険は将来の不確定要素が大きいので、損をすることも多々あります。

節税目的だけで加入するのは避けたほうがいいです。

 

書籍やネットでは、節税の情報が溢れていますが、必要のない節税がとても多いです。

実務で、実際に「有効」な節税は、限られています。

まずは、今回紹介したものから始めましょう。