とある会社の営業の方から留守番電話が入っていました。

私の肌感覚では、ネームバリューがある会社は比較的、留守番電話にメッセージを残します。

あやしい営業会社は、まず留守番電話にメッセージを残しません。

この会社は有名な会社だったので、会社名も担当者名も名乗っていました。

そして、次の言葉が、

「先生のブログに大変感銘を受けました」

でした。

また連絡しますとのことでしたが、今のところ電話はありません。

おそらくこれからもないでしょう。

 

・ブログの何に感銘を受けたのか

・どういう要件なのか

・なぜ問い合わせメールではなくて電話なのか

・電話番号を知っているということはブログではなくて何かの名簿を見て電話しているのか

など、突っ込みどころは満載なのですが、営業を7年間経験してきた私からすると、気持ちは分からなくもないです。

ノルマに追われて、定型文の営業トークで、手当たり次第電話しているのかなと思います。

食品メーカー時代の営業を振り返る

私が食品メーカーで営業をしていた頃を思い出してみました。

新卒で入社した年に配属になったのは、できたばかりの部署の外食店専門部隊でした。

新たにできた部署だったので、ノウハウが何もない状態でした。

指示としては、

 

とにかく飛び込め

 

の一点でした。

 

やり方がまったく分からないなりにも、一日50件~100件飛び込み営業をしていると、自分の中のノウハウが溜まってきます。

ここでキツかったのは、しばらくの間、成功のノウハウではなくて、失敗のノウハウしか溜まらなかったという点です。

4月から、ひたすら飛び込みまくって、最初に契約が取れたのは10月でした。

半年間、手当たり次第飛び込みまくって、毎日ひたすら失敗を繰り返していたわけです。

もっとうまくやる人のほうが多いのではないかと思いますが、失敗しまくっていると、工夫するようになります。(せざるを得なくなる…)

 

どうすれば話を聞いてくれるのだろう。

 

このときに実践していたのは、とにかくお店に食べにいくことでした。

11時のランチ開始と同時にお客さんとして訪問する

14時のランチ終了前にお客さんとして訪問する(20代の頃はランチ2回でも平気でした)

19時以降に会社の飲み会でお客さんとして訪問する(そのあと仕事…)

 

サービスを受けると、関係性ができるというのはもちろんなのですが、情報収集をひたすらしていました。

・誰が決定権を持っているのか

・メニュー

・メニューの決め方

・メニューの期間

・店のつくり

・客層

・メイン商品

・コンセプト

・厨房が見える位置に座って棚にある使用商品を見る

・冷蔵庫、冷凍庫を空けた瞬間の使用商品を見る

などなど、他にもたくさんあるのですが、結局何をしていたのかというと、

 

・どういうお店なのかを徹底的に知る

・どういう商品をどうやって紹介すれば買ってもらえるか考える

 

ということに尽きます。

7年間の営業活動で、最初は個人店の開拓からスタートして、最終的には全国規模の上場会社を担当することになりましたが、大事なことは同じでした。(上記の2つが基本)

文章にすると簡単ですし、当たり前のことのように見えるのですが、これを実践し続けるのは大変なのですよね。

 

そんなこんなで、税理士業界に入る前は、業界の内部事情をまったく知らなかったこともあり、営業をしないで殿様商売をしている業界ならば勝負できると思っていました。

もちろん現実は甘くなかったのですが……

税理士の営業とは

私の中で営業の代名詞といえば

・飛び込み

・アポイント取り

・クローズ

なのですが、税理士でこういった営業をしている人は少ないのではないでしょうか。

 

税理士が仕事を取る方法として考えられるのは、

・知人からの紹介

・クライアントからの紹介

・同業者からの紹介

・交流会経由の紹介

・紹介会社経由の紹介

・銀行からの紹介

・保険会社からの紹介

・不動産会社からの紹介

・挨拶状送付

・挨拶まわり

・交流会参加

・交流会で案件をシェアする

・セミナー参加

・セミナー実施

・コンサルティング実施

・HP

・ブログ

・メルマガ

・年賀状、暑中見舞い

・会社案内

・PRパンフレット

・無料相談

・支部会経由の仕事

・青色申告会

・キャンペーン

・特化型

 

などなど他にも多々あると思いますが、

 

・税理士の飛び込み営業

・自らアポイントを取って営業

・営業後に税理士からクローズをかける

という話はあまり聞きません。

税理士を必要としている企業はたくさんあるのに、直接的な営業をしている税理士が少ないということは、足で稼ぐ営業に関してはブルーオーシャンであることは間違いなさそうです。

 

それでも、泥臭い営業をしない理由は、シンプルに

 

「する必要がないから」

 

なのではないかと思いました。

 

ひとり税理士や少数精鋭の場合、対応できるクライアント数は限られます。

中堅以上の税理士法人の場合、人手が足りないという問題を頻繁に耳にします。

いずれにしても、営業活動で外回りやアポイント取りをしている時間はないということなのでしょうかね。(だから紹介会社を使うのか…)

自分の理想とするクライアントへ問い合わせてみる

そこで主流となっているのが、ネット上での営業活動です。

サイトを充実させ、情報を惜しみなく、かつ定期的に発信し続ける税理士は魅力的です。

 

成功している(楽しそうな)税理士のサイトを拝見すると、共通点があります。

・メニュー内容と金額をはっきり表示している

・どういう税理士(税理士法人)なのかをできる限りオープンにしている

・オリジナルメニューがある

・クライアントからの要望をメニュー化している

などです。

マーケットインとプロダクトアウトを融合させたようなイメージでしょうか。

なにはともあれ、ネットを主戦場として営業活動されている税理士が多いです。

 

しかし、サイトを日々更新して、自分の理想とするクライアントからの問い合わせを受ける。

これ、「とんでもなく難易度が高い」のですよね。

私は、自分でオウンドメディアを持ってから実感しました。

 

ネットの戦場は甘くない

 

甘くない世界ですが、ネットを通じて自分の理想とするクライアントからの問い合わせを受けるのは、私の理想とするところなので、もちろんこれからもコツコツやっていきます。

 

それとは別に

「自分の理想とするクライアントからの問い合わせを受ける」

だけではなく

「自分の理想とするクライアントへ問い合わせてみる」

もあっていいのではないかと。

相手から来てもらっても、こちらから行っても、結局は同じことですよね。

 

経営理念でも、企業の取り組みでも、社長のカリスマ性でも、なんでもいいのですが、

自分がこの企業と一緒に仕事がしてみたいと感じたところに、自分からアクションを起こしてみるのもいいんじゃないかと思ったわけです。

 

営業時代の原点に戻って

・どういう会社(社長)なのかを知る

・どういうサービスをどうやって紹介すれば契約してもらえるか考える

税理士業とのバランスをとりながら、久しぶりに泥臭くやってみるのも、いい刺激になりそうです。